健康情報 イソフラボン 安全性

大豆イソフラボンといえば、骨粗鬆症や乳癌の予防効果があるとして、さまざまな健康食品も発売されている食品成分です。ところが、このたび食品安全委員会の専門調査会は、大豆イソフラボンを強化して、特定保健用食品に申請中の味噌について、「安全性が確保されるとはいいがたい」との評価を下しました。
平成18年5月11日、内閣府食品安全委員会は、食事以外に特定保健用食品として「大豆イソフラボン」を摂取する場合、1日あたりの上限をアグリコン型としての換算で30mg(配糖体では約48mgに相当)とすることを正式に決定しました。妊婦(妊娠の可能性のある方を含む)と15歳未満の小児については、日常的な食生活に上乗せして摂取することは推奨できないとしています。
食品安全委員会によると、食経験とヒト臨床研究に基づき、大豆イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限値70-75mg/日(大豆イソフラボンアグリコン換算値)が算出され、さらに、日本人の平均的な摂取量を国民栄養調査から1日15-22mgが導かれ、上乗せ摂取量が1日30mg以下ならば、1日の上限を下回るということです。
尚、通常の食品からの摂取の場合は上限値が短期的に超えても、「直ちに健康被害に結びつくものではない」とされています。
大豆イソフラボンは特定保健用食品においては「骨の健康維持に役立つ」表示ができる成分です。トクホの場合、健康な人、疾病予備群の人、老若男女全ての人が、毎日、そして長期間にわたり摂取することを想定し、十分に安全であると考えられる上限値が設定されます。

このたび通知された「上限を1日30mg」というのは、吸収のよいアグリコン型としての換算値ですが、配糖体では約48mgに相当します。多くのサプリメントに使用されている大豆イソフラボンは「アグリコン型」と明記されていない場合、ほとんどが「配糖体」の形です。
イソフラボンは、 女性ホルモンの代わりとしての効果が言われていただけに、かなり反響が大きいようです。このサイトにも“大豆や納豆を食べ過ぎるとからだに良くないのですか?”と質問される機会が増えました。
武庫川女子大国際健康開発研究所長の家森幸男先生によれば、30mg/日(上限)は食品:豆腐だと100g、納豆では50gに相当する量だそうです。
 家森先生が、関東・関西に住む約千人の人を対象に、大豆イソフラボンの摂取量を調べたことろ、その結果は、70mg/日が上限値とすると、1割の人はその上限値を上回って摂取していたという結果になったそうです。この結果も、今回の上限値に疑問を呈する根拠になっているようです。
 さらに、世界中で実施した疫学研究の結果、大豆をたくさん食べる人ほど、心臓病や乳がん、前立腺がんになりにくいという結果を得たこともあるとのこと。大豆を沢山食べる人ほど、心臓病や乳癌・前立腺癌になりにくいというのが世界中で実施した疫学研究から導いた結論のようです。イソフラボン摂取は、骨粗鬆症や更年期障害のリスク軽減にもつながるのは事実のようです。
久保田俊郎・東京医科歯科大学助教授(産婦人科)によれば「子宮内膜の厚さは月経の前後でも変わる。細胞を病理学的に見ていないので、どこまで悪影響を及ぼしたか不明です」と指摘します。食品安全委員会は「70~75mgの上限はより安全を期して評価したもので、この値を超えて摂取したからといって危ないという意味ではない」と説明してはいますが・・・・。
気になるのは「妊婦や子どもに推奨できない」とした点です。そもそも妊婦や乳幼児、小児が普通に食事から摂取する大豆イソフラボン量のデータ自体がないそうです。妊娠中に大豆イソフラボンを取ると有益だという研究報告もないため、評価作業に携わった同委員会新開発食品専門調査会(上野川修一座長・委員14人)では「サプリメントを推奨するだけの根拠がない」と結論づけたようです。同委員会は「大豆食品を食べてはいけないという意味ではない」と強調しています。
どうも、製薬業界からの圧力があったように感じます。国民の健康を考慮すれば、安い大豆食品を多く摂取して健康被害を未然に防ぐことが一番だからです。
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